なんと行きつけのダーツバーでボヤ騒動だ。
鶏のから揚げを頼んだお客さんがいて、当たり前のようにそれが出てきた。
それから5分後くらいだろうか、厨房が妙に明るい。そう、揚げ油に引火したのだ。
店のマスターはお客さんとダーツに興じていて、知るよしもなく、ほかの常連さんが
「マスター!」
と厨房を指差して叫んだ。
厨房近くのカウンターで飲んでいた僕は、ほかのお客さんとの話しに夢中になっていて全然気づかなかったのだが、厨房を見ると尋常じゃないくらい明るい。っていうか、熱い。
若いマスターはうろたえていて、仕方がないので僕と、気づいた常連さんとで厨房へダッシュ!
濡れタオルを投げかけると、ブォ~オ!っという音とともに火が燃えさかる。
火の勢いに怯むも、もっと大きめな濡れタオルで炎を包むように投げかける。
またもやブオ~ォ!っという音を立てて、その合間を縫って火が抜けてくる。まさに生き物のようだ。
もういっちょ濡れタオルを包むように投げかける。シュッシューー!っという音とともに火は消え、煙が一気に上がる。ほっとした瞬間だった。
狭い店内はあっというまに煙たくなってしまったが、窓と換気扇を全開にして換気を促すと、あっというまにそれは晴れた。
それにしても、かなり恐ろしい瞬間だった。久しぶりに身体が震える体験をした。