教育訓練給付金。

教育訓練給付金。

大学から修了証明書や成績証明書が届いた。成績証明書を改めて見ると、早くも授業たちが懐かしい。トリミングしてしまったので、写真では見えませんが、我ながらすばらしい成績。こんなに優秀な成績は小学生以来かも。全部で50単位を履修したようだ。
たしか、修了要件は32単位+修士論文だったと思うので、コストパフォーマンスはよかったようだ。身体はしんどかったけど…。
授業たちをプレイバック!

  • 修士論文(専門科目)
    テーマは『Web2.0スタートアップ企業の成長戦略』。
    夏に消費者行動系のテーマから180度転換してしまったので、時間が足りなかったというのが正直なところ。
    ただ、ずっと興味のあったポーター、バーニーなどをはじめとした元祖戦略論から内田和成氏、石倉洋子氏などの新しい戦略論まで体系的に整理できたので、このテーマで取り組んでよかったと思う。ゲーリー・ハメルの戦略論がもっともすっきりしている気がする。
  • マーケティング演習(専門必修・M2前期後期 不定期:各2単位)
    いわゆるゼミだ。修士論文を仕上げるために、指導教官に指導していただく。不定期に開催されるのであるが、僕の先生は面倒見がいい方なのだろう、2週間に1度は面会してくださった。ゼミが少ない先生だと、年間3回くらいの面会だった。
    ただ、2週間ってあっという間に過ぎてしまって、進捗しないことにかなりストレスを抱えた。先生もストレスだっただろう…。
  • マーケティング論(選択必修・M1前期 木曜7,8限:4単位)
    先輩諸氏に「先生が厳しい」と脅されてスタートした授業だ。P.KotlerとK.keller共著のマーケティングのバイブル『Marketing Management (12th Edition)』を各自1章ずつ担当して輪読していく授業。担当者はPower Pointでまとめてプレゼンテーション。第12版は和訳本が発売されていたので、なんとかセーフ。本の発表以外にも、自分の興味ある(海外)論文を1本選択して、要約してプレゼンなんてものもあった。
    いま思えば一番プレッシャーがきつかった授業だったと思うのが、マーケティングの基礎をばっちり叩き込まれたので、実務でも使いやすくて、いまでも役立っている。
  • マーケティング・リサーチ論(選択必修・M1後期 土曜3,4限:4単位)
    数学嫌いの僕には、とても恐ろしい授業であったのだが、なんとなくこなせてしまったこの授業。視聴率調査で有名な株式会社ビデオリサーチの常務さんが先生となって、定量調査のなんたるかを学んだ授業。レポートの提出回数とプレゼン回数が多くてかなりタフな授業だった。授業の最終回の時には、先生がおいしいコーヒーとケーキを差し入れしてくださったのが印象的。
  • サービス・マネジメント論(選択必修・M1後期 水曜7,8限:4単位)
    履修登録期限ギリギリまで履修しようかどうか悩んだ授業。とにかく毎週の課題が多すぎて、履修をためらわれてしまった。しかし、友人の一言「ダメだったら途中でやめたらいいじゃん。せっかく入学したんだし、とりあえずがんばってみようよ」の言葉で履修。
    なかなか形式化しにくいサービス業の「もてなし」や「振る舞い」などを、どのように顧客満足につなげて、価値の最大化を学んでいく授業。ケースが多かったので、とても楽しめた。「リッツ・カールトン」「巣鴨信用金庫」「大地を守る会」などを扱った。
    最後の授業にはグループ発表があり、僕らは「なぜ人は競馬に熱中するのか」という問題意識の基、中山競馬場に行って、そこで遊んでいる方たちにアポなし取材。最後に映像にまとめてプレゼンテーション。最優秀賞をいただくことができました。
    先生のタイムマネジメントをなんとかした方がいい。(笑)
  • 製品開発論(選択必修・M2前期 水曜7,8限:4単位)
    自分の指導教官の授業なので、履修しないわけにはいかない。僕はメーカーに勤務しているわけではないので、あまり興味がなかったのだが、授業に出てみると、戦略論を中心としたイノベーション理論や組織論などを知ることができて、かなり楽しい授業だった。課題も比較的楽だったし。
    G-SHOCKの開発者の方が講演に来てくださって、G-SHOCKの誕生秘話を聞けたのがとても印象的だった。
  • 流通システム論(選択必修・M1前期 土曜3,4限:4単位)
    この授業が1番思い出に残っているかもしれない。これも製品開発論同様、僕自身はインターネットに従事しているので、流通は直接的には関係ない。だから履修する必要があるのかどうか悩んでいたのだが、教鞭を振るう矢作敏行先生は流通論の大家。せっかく法政大学に入学したのであれば、履修すべきということで履修。
    授業ごとに3人一組くらいのチームでケース発表を行うのだが、なんと僕のチームは一般の方も聴講できる「公開授業」に当たってしまった…。無印良品のケース発表だったのだが、とにかくこのころは近所のMUJIによく行っていた気がする。
    がんばった甲斐あってか、リサーチペーパーまで刊行していただけた。
    いまもう1回やらせていただけたなら、基礎知識や勉強方法なども習得したはずなので、よりよい発表ができるんだろうな。M1にはかなり重荷な課題だった。
    使用教材:『現代流通―理論とケースで学ぶ (有斐閣アルマ)
  • ワークショップ(選択必修・M1後期 月曜7,8限 M2後期 水曜7,8限:各4単位)
    この授業は、先生が授業をするというものではなく、さまざまな企業の方たちにお越しいただいて、経営について語っていただくというものだ。
    M1のときのテーマは、ITベンチャー。僕自身が同業界にいることもあり、とても興味深くお話を聞くことができた。ただやはりIT関連は参入障壁が低いこともあるせいか、殿企業の方たちも、マネタイズの方法とそのスピードが課題であるようなことをおっしゃっていた。
    M2のときのテーマは不況時でも成長している企業分析であった。僕が所属したマーケティングコースのみで行われたのではなく、国際経営コースと人材組織コースとの合同ワークショップだったので、普段では聞けないお話を聞くことができて、これはこれで楽しく授業に参加することができた。
  • 経営戦略論(選択・M1前期 火曜7,8限:4単位)
    入学当初はもっとも興味を持った授業だったかもしれない。ただ、入学前に戦略論の本を相当読んでいたので、授業の内容に関してはちょっと拍子抜けな感じだった。
    使用教材:『戦略立案ハンドブック (Best solution)』『わかりやすいマーケティング戦略 新版 (有斐閣アルマ)』『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則
  • 基礎ファイナンスI(選択・M1前期 水曜7,8限:4単位)
    基礎といえども、後半になってくるとかなり難しいファイナンス理論が展開されていて、期末のレポートでは、かなり困惑した記憶がある。ファイナンスに関しては引き続き勉強していかないと、いまの僕は残念ながらとてもビジネスで使えるようなスキルではない…。早稲田MBAの恩蔵先生もおっしゃっているようだが、社会人MBAは分野を絞って履修しないともったいないと思う。僕みたいにマーケティング分野からいきなりファイナンス分野に来ても、知識が分散してしまう分、ロスになってしまうということだ。
    使用教材:『経営財務入門 (ビジネス・ゼミナール)
  • 企業家養成特殊研究(選択・M2前期 土曜4限:2単位)
    今年のテーマは特許や著作権に関するものであったので、履修してみた。というのは、僕が従事している業界では、デジタルコンテンツを主に取り扱うため、これらの著作権などの基礎知識を養っておきたかったからだ。
    業務上、直接的に法務に関わることがほとんどないので、新しいことだらけでかなり楽しい授業だった。先生も、協和発酵キリン株式会社の特許担当の方なので、アカデミックよりも実務寄りだったのでなおさらよかったんだと思う。
  • ファイナンス(選択・M1前期 金曜7,8限:4単位)
    調子に乗って、ファイナンスを2つも履修するんじゃなかった…。
    この時間は本当は「統計学」という授業を履修する予定だったのだが、2度ほどその授業に出てみたがあまりにも学術的数学だったので、理解ができずにドロップ。代わりにこの授業を履修した。
    自身が自動車メーカーの財務担当という想定で、チームで自動車の開発やプロモーションなどの投資額を設定し、どのチームがもっとも投資効率が高いかを競いながらファイナンス理論を学んでいく授業だった。ゲームみたいで楽しかったが、やはり理論的に投資を考えていくには知識が足りなすぎ。もっと勉強しないと…。
    使用教材:『グロービスMBAアカウンティング【改訂3版】
  • 市場戦略論(選択・M1後期 火曜7,8限:4単位)
    マーケティングをご存知の方なら言わずと知れた、嶋口大先生の授業。
    とにかく授業の進め方が洗練されていて、どんな学生でも授業に参加できるおもしろさ。
    毎回がケース分析なので、実際のビジネスとリンクさせながら物事をかんがえることができるので、課題なども取り組みやすい授業だった。潜れるものであればもう1度潜ってみたい。早稲田MBAの内田先生も1度お話に来てくださった。
    使用教材:『現代マーケティング (有斐閣Sシリーズ)』『顧客満足型マーケティングの構図―新しい企業成長の論理を求めて
申請書

と、振り返ってみると、さまざまな授業を履修してきたんだなぁ。
修了証明書をハローワークに申請すると、教育訓練給付金が10万円戻ってくるということなので、ぜひとも申請せねば。
これでまたたくさん飲めるぞー。