『明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法』

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ここのところ痛感していることがある。
それは「提案力」「発想力」の欠如である。
この業界で働くことになってかれこれ7年目くらいになるのであるが、幸いにもいままではそのようなことを感じたことがなかった。しかし、今年になってなぜか感じるようになってしまった。
そう感じるようになった理由はさまざまあるのだと思うが、もっとも大きい理由の1つは大学院で優秀な人たちに揉まれたことである。「今まで狭い世界で仕事をしていたんだなぁ。」なんて思うついでに、「こいつらを説得させるくらいの企画を考えないと、仕事は取れないんだな。」なんて思うようになった。そう、大学院の仲間は、クライアントにもなりえる存在だからである。
もう1つ大きな理由がある。それは、コンペに勝てないことである。(2008年度成績:2戦2敗)この2敗の中の1敗は、見積額で負けたようなものであるので、しょうがないと考えることもできるのであるが、もしかしたらコスト構造をしっかり考えれば獲ることができたのかもしれない。
余談だが、一方ではコンペに2回しか参加してなくてもなんとかなってるところは、評価すべきことでもある。
そこで、MBAの勉強ももちろんいいが、夏休みの間くらいは違う勉強をしようと思い、「コンテンツビジネス論」という夏季集中講座に参加してきた。(結局大学院を利用…。)
教授が現役の日テレプロデューサーということもあり、発想法やコンセプトの考え方などなど、クリエイティブに関する話をしてくれたので、とってもとってもタメになった。その授業の中で紹介されていた本を読破。読破といっても新書なのですぐ読めたんだけどね。
本の中では、「消費者視点を忘れるな」ということをしつこく書いてあった。おもしろい事例が載っていたので1つ紹介する。とある商品を高校生向けにプロモーションをしようとしたときの事例だ。

…その過程で「ついでにケータイの使い方も聞いておこうか」と軽い気持ちで質問項目を増やしたのだが、そこで驚くべき反応が返ってきたのである。
彼らはケータイを思ったより使っていない!…
P.131-132

この先は実際に本を読んでいただきたい。
この本を読んで改めて感じたことがある。やはりリサーチもなくあてずっぽうに企画をしてもダメだということだ。ウチの提案はリサーチをまったく行わず、企画書の中にデータが入っていることが稀である。これは弊社の悪しき習慣なのであろう。
(大学院に通うようになって、僕の企画書にはデータがある程度入るようにし始めてはいるが…)
まずは、どうやったらリサーチを提案できるのかを知りたい。